質問⑰離婚した場合に住宅ローン控除の適用は受けることができますか?


ご相談内容

ac76d8f70cc3404b711e90346e04c406_s私は山口県に住む30代の男性です。住宅ローン控除についてご相談させてください。

私は5年ほど前から、私が自宅を出るという形で妻と別居しておりました。

その妻とは昨年離婚が成立しました。

離婚の際、公正証書を締結しました。財産分与に関しては、自宅マンションの所有権を妻へ譲渡し、住宅ローンの完済後に名義を変更するという内容です。

現在、自宅には妻の他に息子が住んでいます。

先日、年末調整の関係で、住宅ローン控除の申請をしたいと伝えたところ、担当者からは離婚したから控除はできないと回答されました。

しかし、これまでは控除が認められてきました。また、例えば、単身赴任の方は、住宅ローン控除を受けることができると聞いています。離婚しただけで、これまでと生活の実態が変わっていないのに、控除を受けることができないのは納得がいきませんが、どうでしょうか?

 

ご回答

upご相談者様

この度は弊所にご相談いただきありがとうございます。

ご質問に対しては、弁護士の宮崎が御回答申し上げます。

結論から申しますと、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の適用は受けることができないものと考えます。

同控除の適用を受けるためには、次の要件が必要となります。

「新築又は取得の日から6か月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること。」

すなわち、自己が居住していることが必要です。

この点、単身赴任の場合については、次の例外があります。

「家屋の所有者が、転勤、転地療養その他のやむを得ない事情により、配偶者、扶養親族その他生計を一にする親族と日常の起居を共にしない場合において、その住宅の取得等の日から6か月以内にその家屋にこれらの親族が入居し、その後も引き続き居住しており、当該やむを得ない事情が解消した後はその家屋の所有者が共にその家屋に居住することと認められるときは、その家屋の所有者が入居し、その後もその家屋の所有者が引き続き居住しているものとして取り扱われ、この特別控除等の適用を受けることができる。」

ここでのポイントは、「やむを得ない事情が解消した後はその家屋の所有者が共にその家屋に居住することと認められるとき」に該当するか否かです。単身赴任の場合、それが解消した後は、再びその家屋に戻ってくるのが通常です。

しかし、離婚し、自宅を相手方配偶者に譲渡した場合、その譲渡人がマンションに戻ってくることは通常ありません。

したがって、上記例外には該当しないものと思われます。

離婚によって、税務上不利益に取り扱われるのはご納得がいかないかもしれません。
立法論としては、検討の余地があるかと思われますが、現在の国税の取り扱いとしては、適用は受けられないのが現状です。

なお、離婚と税金のその他の問題についてはこちらをごらんください。

 

 



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