不倫の慰謝料請求をされた場合の反論②―破綻を過失なく誤信したこと―


破綻の抗弁が認められない場合でも、不貞相手が、被害者とその夫(妻)との夫婦関係が、不貞当時既に破綻していると信じ、かつ信じたことに過失がない場合には、不法行為は成立せず、慰謝料を支払う必要はないと解されています。

ただし、不貞相手が交際相手は既婚者であることを認識している場合には、安易に不貞関係に入らないように注意すべきですし、不貞の誘い文句として、夫(妻)との関係が破綻していると嘘をつくことは多いです。

そのため、信じたことに過失がないとされるには、交際相手の言葉を信用したと主張するのでは不十分で、その言葉を裏付ける根拠があったことを主張する必要があり、この反論は簡単には認められないでしょう。

弁護士勝木萌相談風景画像裁判例においても、不貞相手が、交際相手から、夫婦関係がうまくいっておらず、離婚の話が進んでいると聞かされており、職場の同僚からもその旨の話を聞いていた場合でも、当時、交際相手が妻と子どもたちと自宅で暮らしていたことを知っていた場合に、婚姻関係破綻について過失があるとされ、反論は認められませんでした。

なお、慰謝料支払義務の有無については、専門的な判断が必要ですので、離婚問題を専門とする弁護士へご相談されることをおすすめします。

 

 

不倫(不貞行為)と慰謝料