慰謝料と税金


弁護士入野田智也イラストここでは、慰謝料と税金に関するポイントについてのご紹介をさせていただきます。

慰謝料をもらったら税金がかかる?

慰謝料の支払いを受けた場合、その慰謝料には、所得税、贈与税その他の税金がかかるのでしょうか?

慰謝料とは、性質上、損失を受けた部分に対しての補填ということで、新たな利益が生じることではありませんから、所得税がかかることはありません。

弁護士勝木萌画像例えば、10万円で購入したばかりのパソコンを友人に貸していて、友人が壊したとしま しょう。そして、友人から10万円を弁償してもらった場合、この10万円は、自分の損失を埋めたものに過ぎず、新たに得た所得ではありません。よって、所得税がかかることはない、ということです。

また、慰謝料は、加害者が被害者に対して負っている損害賠償義務の履行であり、義務がないのに財産をあげる贈与とは異なります。したがって、贈与税もかかってきません。

以上から、慰謝料については、原則として税金はかかってこないと考えて結構です。

 

 

慰謝料に税金がかかる例外的な場合

税務署のイメージ画像慰謝料については、原則として非課税ですが、「社会通念上相当の金額」を超えた場合、所得税がかかってきます。

そこで、「社会通念上相当の金額」が問題となってきますが、明確な基準はなく、裁判の相場、相手の資力、事案の内容等が総合的に考慮されることとなります。

通常の離婚慰謝料の相場は数百万円程度です。したがって、例えば、1億円を相手から慰謝料としてもらった場合は、社会通念上相当の金額を超えており、税金がかかってくることになると思われます。

 

 

慰謝料として不動産をもらった場合は?

確定申告のイメージ画像金銭による慰謝料の支払いには上記の通りですが、慰謝料として、不動産を渡したり、土地や建物の資産を売却して慰謝料の金銭を用意する場合などは土地建物の売却について譲渡所得による所得税が課せられる場合があります。

なお、譲渡所得については、「財産分与と税金」の「不動産を分与する場合は要注意」をご覧ください。

 

 

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