経営者(社長)の財産分与の割合は2分の1か?


IMG_5138共働き夫婦の場合に限らず、妻が専業主婦の場合であっても、財産分与の割合は原則として2分の1です。

実務上、これを2分の1ルールといいます。

では、会社の経営者で、個人の特殊な能力や努力によって高額の資産形成がなされたような場合にも、相手の要求に応じ、財産の半分を渡さなければならないのでしょうか?

答えは否です。

裁判の流れのイメージイラストそもそも、財産分与とは、夫婦が婚姻中に協力して形成・維持してきた共同財産を、離婚を機に精算・分配するものです(精算的財産分与)。

したがって、共同財産に対する夫婦の寄与の程度、婚姻中の協力及び扶助の状況、職業、収入その他一切の事情を考慮して定めるべきです。

実際の事例においても、2分の1ルールを適用しなかった事例があります。

 

経営者の離婚問題事例

事案

アルコール依存症のイメージイラスト妻が婚姻後家計を助けるためにプロパンガスの販売を始めたところ、営業が順調に伸びていき、支店を設けるまでに発展させた。

これに対し、夫は勤めを辞め、この営業に加わったが、やがて酒におぼれ、妻子に暴力を振るうようになり、妻は子どもを連れて別居し、子どもを独りで養育した事案。

裁判所の判断

判決のイメージイラスト妻が長期間忍従を強いられながら夫婦財産を構築してきたその尽力の程度、子の養育に捧げてきた費用等を考慮し、財産の70パーセントを妻に分与した(松山地裁西条支判昭50.6.30)。

もっとも、2分の1ルールが適用されるか否かは、個別具体的な事情によりますので、くわしくは離婚専門の弁護士にご相談ください。

 

 

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