医師・医者に特有の離婚問題


夫婦の一方が医師の場合、通常の世帯とは異なる特有の問題があります。

ここでは、一方が医師の場合に注意しなければならない下記のポイント等についてご紹介いたします。

弁護士勝木萌イラスト 医師・医者に特有の財産の調査、評価方法

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医師・医者に特有の財産の調査、評価方法

まず、医師の場合、保有する財産の範囲が広く、かつ、高額化するため、財産分与の対象となる財産を正確に確定し、かつ、適切に評価する必要があります。

通常、財産分与では、以下のような財産が対象と考えられます。

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 不動産(自宅等)
 動産(家財道具等)
 預貯金
 保険(生命保険や学資保険など、貯蓄型のもの)
 有価証券(株式等)
 自動車
 退職金(将来受け取るもの)

説明する男性のイメージイラスト医師の場合、一般世帯以上に資産を有していることが多いため、まずは上記の財産を正確に把握することが重要となってきます。

特に、医師の場合、②動産(家財道具等)、⑤有価証券(出資)、⑦退職金(将来受け取るもの)について、注意が必要ですので、ここではこの点に絞ってご説明します。

動産(家財道具等)

家財道具のイメージ画像動産は、通常は時価評価額は乏しく、財産分与について、あまり問題となりません。

一般世帯では、問題となったとしても、夫婦のどちらが希望の家財道具(例えば、テレビ、タンスなど)を手に入れるか、というレベルです。

しかし、医師の場合、夫婦の一方が、高価な時計、宝石等の貴金属を保有している場合が見られます。

したがって、これらを忘れることなく、対象財産に含めることが必要です。

そして、これらを適切に時価算定しなければなりません。

 

有価証券(出資等)

有価証券については、当事者が保有する株式等が対象となってきますが、医師の場合、自らが経営する医療法人への出資も、財産分与の対象となり得ます。

さらに、例えば、夫が医療法人の理事長で、妻を理事としている医療法人の場合、夫だけではなく、妻も名目上、出資しているケースが多くあります。夫が理事長ではなくても、例えば夫の父親が理事長である等の場合、夫名義で出資している場合が多く見られます。

このような場合は、夫名義の出資だけではなく、妻名義の出資も財産分与の対象となり得ます。

しかも、医療法人への出資は、当該医療法人が不動産(医院)等の高額資産を保有していることが多いため、1口あたりの評価額が高額になることもあります。

株のイメージ画像また、医師は出資口数が多いことがほとんどであるため、出資だけでも莫大な財産となります。

したがって、医師の出資については、必ず対象財産に含める必要があります。

また、医師の場合、ゴルフを趣味とされている方が多くいらっしゃいますが、ゴルフ会員権等も対象となるので注意が必要です。

 

退職金

お金のイメージ画像医療法人を経営している場合、理事長は、あくまで役員であり、従業員ではないことから、退職金がないと誤解されている方もいらっしゃいます。

しかし、医療法人の多くは、将来、理事が退任するときに退職金を支給するために医療法人を契約者、理事を被保険者として保険(長期平準定期保険や逓増定期保険等)を掛けていることが多く見られます。

医療法人がこのような形で保険を掛けているのは、節税目的が大きな理由です。

すなわち、多くの医療法人は経営状況がよいことから、役員報酬として支給するよりも、保険とすれば、その保険料の2分の1から4分の1程度を損金として処理できます。

そして、理事にとっても、現時点で役員報酬として受け取るよりも、将来、退任するときに退職金として受け取ったほうが税制上有利になります。

したがって、医療法人では、理事に退職金が支給される可能性が高いのです。

しかも、理事の退職金の額は、かなり高額になります。

そのため、退職金も財産分与の対象とすることを忘れないようにしなければなりません。

説明する男性のイメージイラスト上記のような財産について、その存在を調査したり、評価するには、高度な専門的知識が必要となります。

したがって、離婚問題を専門とし、かつ、財産分与を得意とする弁護士にご相談されることをおすすめします。

その他、財産分与の対象財産の調査方法や評価方法についてはこちらからどうぞ。

 

 

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