離婚コラム㉑ 再婚禁止期間の短縮


法律のイメージ画像民法が改正され、再婚禁止期間が、原則として、100日になります。

現行の民法733条では、女性の再婚禁止期間を離婚後6ヶ月と規定していますが、それを100日間に短縮する民法改正案が、平成28年5月24日に、衆議院本会議で可決されました。参議院に送られ、今国会で成立する見込みです。

再婚禁止期間が見直されるのは、明治31年の制定以来の改正となり、100年以上続いていた夫婦の在り方が変わることになります。

 

現行法とその問題点

ポイントの解説をする男性のイラスト民法772条では、出産時期が結婚から200日経過後であれば現在の夫の子、離婚後300日以内であれば前夫の子と推定すると規定しています。これを嫡出推定(ちゃくしゅつすいてい)といいます。

再婚禁止期間は、この嫡出推定が重ならないように設けられた規定です。

この趣旨からすれば、再婚禁止期間が6ヶ月である必然性はなく、100日あれば重複は避けられることになります。

 

最高裁判例

裁判のイメージイラストこのような主張が最高裁判所でも認められ、再婚禁止期間のうち100日を超える部分について、合理性を欠いた過剰な制約であり違憲である旨の判断がなされていました。

また、この判例には、「子の父が誰なのか争いが起きないことが明らかな場合には、再婚禁止期間の適用はないというべきだ」とする裁判官6人の補足意見がついていました。

このような経緯のもとで、補足意見にも配慮し、再婚禁止期間についてのルールが見直されることになったのです。

 

民法改正で再婚を認められる場合はどう変わるのか

IMG_1594上記のとおり、従前は6ヶ月であった再婚禁止期間が、原則として100日に短縮されます。

さらに、妊娠能力がないと医学的に証明できる女性の場合には、再婚禁止期間がゼロになります。
(これは、民法733条の再婚禁止期間をもうける趣旨からの帰結です。)

具体的には、子宮を摘出した、高齢で妊娠しないことが生物学上明らかな場合です。

適用時期等については、今後の動向に要注目です。

 

 


この記事を書いた人

弁護士 竹下龍之介

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