4.年金分割とはどういった制度か

シリーズ:離婚を考えたとき、押さえるべき8つのポイント



解説

皆さん、年金分割という言葉を聞いたことがありますか。

一時期、熟年離婚という言葉をニュースで耳にすることが多かったと思います。会社に勤務している人が加入している厚生年金や公務員の方が加入している共済年金ですが、受け取ることができるのは加入していた被保険者だけです。

そうだとすると、専業主婦でずっと夫を支えていた女性が年金を受け取れる年齢になって離婚したいと考えた場合、受け取れる年金は国民が皆加入することとなっている国民年金の部分のみということになります。これでは夫と妻との格差が大きすぎるという結果が生じてしまいます。

そこで設けられた制度が年金分割です。

すなわち、年金分割とは、結婚期間中に支払っていた保険料を分割し、将来受け取る年金額を調整する制度だといえます。

年金分割の対象となるのは、厚生年金と共済年金の報酬比例部分です。したがって、先ほど述べた国民皆が加入することとなっている国民年金や企業ごとに積立を行っている企業年金は対象となりません。

分割割合については、実務上は0.5とされています。つまり、半分ということです。ただし、当事者間で0.5未満のあらかじめ決められた範囲において、異なる割合で合意することは可能です。例えば、0.3といった具合です。

もっとも、ほとんどの場合が0.5で運用されているので、異なる割合で合意することはなかなかありません。したがって、この部分で争うのは得策ではないでしょう。

なぜなら、年金分割の対象期間は離婚が成立した時点までだからです。よく別居した時点までと誤解している方がいますが、間違いですので注意が必要です。

また、よくある質問として、年金分割を行うと将来受け取る年金額が折半されるのではないかと尋ねられることがありますが、そういったことはありません。分割するのはあくまで結婚期間中に負担していた保険料だからです。

年金分割の手続には、年金分割のための情報通知書が必要です。また、離婚成立時から2年以内に手続を行う必要がありますし、当事者間の合意書、つまり私文書では分割できません。その場合は、公証役場で私文書の認証を受ける必要があります。

このように年金分割は、手続を行う上で注意する点がいくつかありますので、ご不明な点があれば、是非当事務所にご相談ください。

 

 



離婚を考えたとき、押さえるべき8つのポイント

1.離婚の種類と対応方法 

2.面会交流ー離れていても子どもと会いたいー 

3.財産分与とは何か 

4.年金分割とはどういった制度か 



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