3.婚姻費用や養育費の算定方法は?

シリーズ:医師・医者特有の離婚問題


解説

こんにちは。弁護士の宮崎です。

ここでは医師特有の離婚問題について解説致します。

第3回は、婚姻費用や養育費の算定方法についてです。

配偶者の一方が医師の場合、年収が2000万円を超えることが多々あります。

このような場合、婚姻費用や養育費の算定が非常に難しくなります。

というのは、実務上、家庭裁判所は、婚姻費用や養育費の算定にあたっては、算定表というものを使います。

しかし、この算定表には年収の上限2000万円までしか記載されておらず、これを超える場合はどのようにするかが不明確なのです。

つまり、義務者(支払う側)の年収が3000万円、4000万円と上がっていけば、

A 養育費・婚姻費用は上限2000万円で算定すべき(打ち止め)

という考え方と

B 養育費・婚姻費用も増加する(打ち止めなし)

という考え方があります。

ここでは、具体的な事例をあげて、説明します。

医師である夫の年収が3000万円、妻の年収が100万円、子どもが2人(10歳と8歳)、夫婦が別居して、妻が監護者として子どもたちを育てている場合

Aの考え方だと、子ども2人で月額36~38万円の婚姻費用となります。

他方で、Bの考え方だと、複雑な計算式を使用しますが、だいたい月額63万円程度となると思います。

夫からすると、当然、①の考え方が有利であり、妻からすると②の考え方が有利となります。

この点については、いずれかの考え方が正しいというわけではなく、個別具体的な状況に応じて判断する必要があります。

したがって、この問題については離婚問題に精通した弁護士に相談されることをお勧めします。

また、医師の場合、一つの病院以外からの収入を得ていることもあります。

例えば、
・不動産を賃貸している場合の賃料収入(不動産所得)
・株式の配当(配当所得)
・他の医療法人にも勤務している場合(他の医院からの給与所得)
・不動産の売却益(譲渡所得)
・公社債の利子、合同運用信託の収益分配(利子所得)
などです。

婚姻費用や養育費は、すべての収入をもとに算定すべきですので、これらについても合計して算定するように気をつけなければなりません。

次回は、配偶者に事業を手伝わせていた場合に解雇できるか、という問題について、ご説明致します。

 

 



医師・医者特有の離婚問題

1.財産の調査と評価のポイント 

2.財産分与の割合は? 

3.婚姻費用や養育費の算定方法は? 

4.相手に病院を手伝わせていた場合は解雇できるか? 



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