夫から暴力を受け、離婚を決意しました。慰謝料を請求したいのですが、どのような証拠を集めればよいでしょうか。

慰謝料についてよくある相談Q&A

 

夫婦喧嘩のイメージイラスト夫から暴力を受けており、離婚を決意しました。

慰謝料を請求したいのですが、どのような証拠を集めればよいでしょうか。

 

弁護士の回答

暴力行為は、離婚の際に慰謝料が発生する典型的なケースとなります。もっとも、暴力行為があったことの立証は慰謝料を請求する側が行わなければなりません。

説明する男性のイメージイラスト暴力行為によって、怪我をした場合であっても、人体の性質上、怪我は治癒するため、証拠集めを意識的に行うことが重要です。怪我が治ってからでは、客観的な証拠を集めることはできなくなるからです。

では、どのような証拠を集めればよいでしょうか。具体的には、次のような証拠が重要になります。

 

証拠例

① 診断書、カルテ

カルテのイメージイラスト暴力を受けた場合には、まずは通院すべきです。その際に、医師に夫から暴力を振るわれた旨を伝えましょう。場合によっては、カルテ等に記入されることがあるからです。
通院していれば、慰謝料を請求する際に、診断書を作成してもらうことが可能です。
場合によっては、カルテの開示を病院に請求し、開示を受けたカルテを証拠とすることも考えられます。

② 写真

暴力行為を受けた直後の部位(痣や流血の様子等)を写真に撮っておくと、その写真が暴力行為の証拠のひとつとなります。

③ 録音の記録

ICレコーダーのイメージイラスト暴力行為を受けている状況を録音した記録も、暴力行為の証拠となりえます。日常的に暴力を受けている場合などは、ポケットにICレコーダー等を忍ばせて、録音しておくと立証に役立ちます。

①~③の各証拠は、組み合わせることで、より暴力行為の事実を強く推認させることが可能になります。意識的に証拠集めをすることをおすすめいたします。

なお、以上は暴力行為を理由に慰謝料請求する場合になりますが、精神的虐待(いわゆるモラハラ)の場合はどうでしょうか。

説明する男性のイメージイラストモラハラを理由に、慰謝料請求をする場合には、立証がより難しくなります。

暴力であれば、その行為自体が、刑法上暴行罪や傷害罪に当たる犯罪ということもあり民法上も不法行為を理由に損害賠償として慰謝料を請求できます。これに対して、モラハラの場合には民法上の不法行為とまではいえないことが多いです。そのため、慰謝料を請求するには、日常的なモラハラの積み重ねによって婚姻関係が破綻し離婚に至ったことを主張し、離婚自体に基づく慰謝料を請求するという構成をとらざるを得ません。

ノートにメモをするイメージ画像具体的な証拠収集の方法としては、モラハラ発言を録音する、継続的に日記をつけ具体的な行動を記録する、などになります。

もっとも、上記の証拠があったとしても、必ず慰謝料が認められるわけではありません。

個別の事情にもよりますが、モラハラを原因として慰謝料を請求するハードルは相当高いといえるでしょう。


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