交際相手の夫婦関係はうまくいっていないと信じていました。不貞慰謝料を支払わなければなりませんか?

慰謝料についてよくある相談Q&A


×を出す主婦のイメージイラスト支払わなければなりません。

まず、不貞行為を理由とする慰謝料請求というのは、民法上は不法行為(民法709条)を根拠としています。

その不法行為に該当するためには、加害者側に故意・過失があることが必要です。

この不貞行為を理由とする慰謝料請求の場面でいう故意・過失とは、夫婦間の婚姻関係が破綻していないと認識していたこと、また、そう認識すべきであるのにしなかったことをいいます(ただし、ここの故意を「不貞行為時に交際相手に配偶者がいることを認識していたこと」で足りるという見解もあります。)。
悩む主婦のイメージイラストそうすると、不貞行為の当時に、交際相手から「妻とはうまくいっていない」などと聞かされ、夫婦関係がうまくいっていないと思い込んでいた場合にはその故意・過失がないものとして、慰謝料請求も認められないのではないかが問題となります。

しかし、実際には裁判所はそうした言い分をほとんど聞き入れてくれません。

実際の裁判所の判断

 

 東京地裁平成22年12月24日

「交際相手夫婦が離婚した」といううわさ話を信じ、交際相手が離婚していたと思い込んでいたとの主張でさえ、裁判所は認めませんでした。

 東京地裁平成22年9月9日

離婚したといううわさ話をきき、それを直接確認しなかったという過失があるとして、責任を免れないとしました。

 東京地裁平成25年9月27日

「別れる」「必ず離婚する」と言明されたことで交際相手の夫婦関係は既に破綻しており、離婚してもおかしくない状態に至っていると信じて疑わなかったとの主張についても、離婚していないとの認識はあったのであり、破綻していることを希望しているに過ぎないとして、裁判所は認めませんでした。

 

裁判のイメージイラストこれら実際の裁判例をみてみると、交際相手の話を信用したことをもって、不貞行為についての責任が否定されるわけではないことがわかります。

もっとも、このような事情は、慰謝料の額の算定の際に考慮され、減額事由としている裁判例もありますので(東京地裁平成26・3・17)、事実として全く意味がないわけではありません。

説明する女性のイメージイラストただし、上に述べてきたことは、「交際相手が結婚しているとは知らなかった。」というパターンとは異なります。

結婚をしていることすら知らなかった場合には、故意が否定されます。

そして、結婚していることを知らなかったことについて過失があるかどうかが問題となりますが、交際相手の様々な言動から、全く結婚をしていることを知る可能性がないような場合には、過失も否定され、慰謝料請求自体が認められなくなります。

お困りの方は弁護士へご相談ください。

悩む女性のイメージイラスト

もっとも、これまで述べてきたような「夫婦関係がうまくいっていないと思い込んでいた。」「結婚しているとは知らなかった。」ということは、主張するだけでは足りず、それらの主観を証明する客観的な事実を証明していく事が必要です。

どのような事実からそれらの主観が証明できるのかについては、法律の専門家である弁護士でなければ判断が難しいと思います。

不倫(不貞行為)と慰謝料について、詳しくはこちらをごらんください。

自分が慰謝料請求をしたいが、相手方から上記のような反論がされそうだ、あるいは、慰謝料請求をされているが、支払わないといけないのか心配だ、という方は大勢いらっしゃると思います。

弁護士橋本誠太郎イラスト私たちデイライト法律事務所は、家事事件に特化し、不貞慰謝料についての知識・経験豊富な弁護士が、あなたのお悩みについて親身になって相談をお受けします。

気になることがあれば当事務所の弁護士までお気軽にご相談ください。

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