親権者を変更することはできるのですか?

親権についてよくある相談Q&A

 

相談する女性のイラスト離婚の際、よくわからないままに親権者を夫として離婚届を出してしまいました。

親権者を私に変更することはできるのでしょうか。

できる場合、どのような手続をとれば良いのでしょうか。

親権者の変更は可能ですが、必ず家庭裁判所の調停または審判が必要です。
この問題について、当事務所の弁護士が解説いたします。

親権者を変更するには

父子のイメージ画像日本では、離婚の際に、必ず、親権者を定めることが必要になります。離婚の場面では、双方、感情的になっているため、親権者について十分な協議をしないままに、離婚届を提出してしまったという例が散見されます。

このような場合でも、親権者の変更を行うには、家庭裁判所の判断を受ける必要があるので、注意が必要です。

すなわち、離婚の際に、親権者を定める際には、双方の協議のみで可能ですが、一度、親権者を定めて離婚した以上は、変更には家庭裁判所の判断が必要になるのです。

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家庭裁判所の判断基準

悩む男性のイメージイラストでは、どのような場合に、親権者の変更が認められるのでしょうか。

この基準は、裁判官の自由裁量とされていますが、審判例等を分析していくと、離婚時からの「著しい事情の変更」が必要と考えられています。

すなわち、離婚時の親権者の指定は、ある程度の将来の事情を予測して決定したものであるし、安定した人間関係、環境の下で継続的に養育されることが子どもの福祉に適うという建前があるからです。

この点について、以下の裁判例が参考になります。

 

 仙台高裁 平成7年11月17日付決定

3歳の女の子について親権者を父として調停離婚したのですが、その3週間後に母より真意ではなかったとして親権者変更を申立てたというものです。

裁判所は、「現状において、子供の養育上特に問題となる点や、不都合と思われる点は窺われないし、抗告人(執筆者注:父)らが監護の熱意や努力に欠ける面があるとも認め難く、事件本人は、抗告人の下でそれなりに安定した生活を送っているのであるから、本件で、調停で定められた親権者を抗告人から相手方に変更すべき事由はない」旨を判示し、親権者変更を認めませんでした。

 

この高裁決定では、調停離婚の際に、親権者を父と定めて離婚したことに母は承諾しており、その承諾が真意に反するものとか強制によるものであったという事情がないという点にも触れており、そうである以上は、親権者の変更は子どもへの負担が大きいものであるから、慎重であるべきという考え方をとっています。

 

ポイントの解説をする女性のイラストもっとも、この高裁決定の判断基準をとったとしても、離婚の際の意思決定の過程や、離婚後の監護状況によっては、異なる判断が出る可能性は多分にあります。

このように、親権者の変更の基準は、法的なものであり、分かりにくいものとなっております。

親権者変更の問題でお悩みの方は、当事務所の弁護士にご相談ください。

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