不倫相手にプレゼントの返還や口止めを請求できる?

ご相談内容

私は結婚しておりますが、他の女性と肉体関係をもち、旅行したり、プレゼントも挙げたりしました。

それが妻にわかってしまいました。離婚問題など話あいを重ねるうちに自分のやったことの大きさ、妻への裏切りに腹が立ちます。なぜこんなことをしたのだろうと。

今は妻、子供で愛し合ってすごしておりますが、妻、私ともども相手に対して憤りを感じております。

秘密のイメージ画像妻からこの記憶を早く無くさせる意味でも相手に対して賠償請求をしたいです。が、お金ではなく①プレゼントの返還 ②私との関係を口外しない、二度と私と会わないなどの証明を書面で残すこと ③写真没収などを要求したいのですが、いかがでしょうか?

この請求が通らない時はお金での請求をしたいと思っております。

よって、弁護士さんには相手を探していただき、私とは直接会わない形での解決を希望します。

このような相談はありますでしょうか?弁護士さんとしてできるところはどこまででしょうか?

 

ご回答

弁護士竹下龍之介画像メールでのご相談ありがとうございます。

まず、相手方に対して①~③の要求ができるかという点についてですが、あくまで相手方が任意にこれらの事項に応じるということであれば可能です。

ただし、あくまでメールに書かれている事実を前提とすると、相手方が応じない場合には、A様の奥様が、慰謝料請求の代わりにこれらを要求する、もしくは慰謝料を請求するという形でなければ、難しいと思われます。

相手方が、A様がご結婚されていると知っていて交際をしていたならば、相手方の行為は奥様に対する不法行為となるため、奥様は、相手方に慰謝料請求をすることができます。

しかし、A様との関係では、相手方がA様を脅すなどの不法な手段により無理やり交際を迫り、交際していたなどの事情がなければ、不法行為は成立しないと思われます。そのため、A様が相手方に慰謝料請求をするということは難しいでしょう。

なお、奥様が、A様と相手方の交際を知った時から3年が経過していると、損害賠償請求権が時効消滅するので、奥様も、慰謝料請求をすることは出来ません(民法724条)。

また、①については、書面によらない贈与(民法550条)で、意思表示とともに履行が完了している現実贈与にあたると思われ、A様が撤回することはできないので、返還請求はできません(民法550条但書)。

また、金銭であっても、相手方が、愛人契約を維持するためのものであったなどの反論をしてきた場合には、不法原因給付(同708条)として、A様は返還請求をすることができません。

次に、相手方を探すという点ですが、弁護士は、相手方の名前と住所、連絡先をお教えいただければ、直接相手方と連絡をとって交渉をするということはできます。

しかし、住所や連絡先が全く分からないという状態であれば、別途調査会社に調査を依頼していただくということになるでしょう。

説明する男性のイメージイラスト当事務所は、連携している調査会社が複数ございますので、調査会社をご紹介することは可能です。

そして、A様が直接相手方とお会いにならずに交渉を進め、合意ができれば合意書を交わすということはもちろん可能です。

弁護士が代理交渉をする場合のメリットとしては、依頼者の方は、相手方と直接接触する必要がなくなるという点があります。ご依頼いただいた場合には、弁護士が、A様の代理人として、相手方と交渉し、合意書の作成を行うことになります。

詳細な事情によっては、回答の内容も変わることがございますので、ご依頼をご検討であれば、ぜひ一度当事務所にお越しください。弁護士が直接お話を伺い、適切な助言をいたします。

 

 

補足

口止めの約束について

不倫相手に対して、当該不倫の事実について、一切外に漏らさないことを守らせるための条項は、一般的に「口外禁止条項」と呼ばれています。

この口外禁止条項については、口約束ではなく、できれば示談書に、記載することをお勧めします。

口約束だと、後から、相手が「そんな約束なんてしていない」などと言われると、言った言わないのトラブルになるからです。

なお、口外禁止条項を含む示談書について、当事務所はホームページ上に公開しており、無料で閲覧、ダウンロードすることが可能です。

口外禁止条項の示談書については、こちらのページをご覧ください。

なお、口外禁止については、よく相談者の方から、「もし相手が守らなかったらどうなりますか?」という質問を受けます。

これについては、口外禁止条項の定め方で変わってきます。

特に、違約金などを定めなければ紳士協定的な意味合いにとどまります。

相手に確実に守らせたいときは、口外禁止の約束を破った場合に違約金を支払うという内容の条項にするとよいでしょう。

ただし、違約金を記載すると相手が示談に応じてくれないことも想定されます。

協議離婚のメリット

今回のご相談のように、相手に対して、プレゼントの返還や口止めを要求する場合、裁判では、実現が難しくなります。

なぜなら、不倫の被害者が加害者を訴える裁判は、慰謝料という金銭の支払いしか認められないからです。

また、裁判は、公開が原則ですので、口止めを求めたい方のご意向に反することとなります。

この点、協議による解決は、金銭以外の要求事項についても、条項に規定することができ、柔軟な解決ができるというメリットがあります。

裁判については、こちらのページをご覧ください。

協議離婚のメリットについてこちらのページで詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

 

 


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