子どもごとに親権者を分けることは出来ますか?

親権についてよくある相談Q&A

弁護士小野佳奈子結論としては、子どもごとに親権者を分けることは可能です。

 

きょうだい不分離の原則とは

家庭裁判所しかしながら、親権について夫婦間に争いがあり、最終的に裁判所が親権者を決定するという場合、裁判所は、原則としてきょうだいを分離すべきでないとの立場を採っています(きょうだい不分離の原則)。

なぜなら、きょうだいは、精神面や情緒面の繋がりが強く、きょうだいを分離することで子どもの精神面に悪い影響が出る可能性があるからです。

 

 

きょうだいを分離する場合とは

弁護士もっとも、裁判所が親権者を判断する場合でも、きょうだいを分離することがあります。

例えば、長年にわたり夫婦が別居をしており、それに伴い父と暮らす子どもと母と暮らす子どもに別れていた場合は、きょうだいを分離しても子ども達の精神面に与える影響は小さいため、父と暮らしていた子どもの親権者は父に、母と暮らしていた子どもの親権者は母にとの判断をする可能性が高いと考えられます。

また、例えば、子ども達が父母のどちらと暮らしていきたいかについて各自が自己の意思をはっきりもっている場合には、仮にきょうだいが分離されることになったとしても、子ども達の意思を尊重した親権者の判断がなされる可能性が高いでしょう。

子どもただし、子どもの年齢が低い場合には、子どもが一時的な感情に任せて判断をしてしまう可能性もあるため、仮に子どもが父母のどちらと暮らしたいかについてはっきりとした意思を述べていたとしても、裁判所の判断により子どもの希望とは異なる方を親権者とすることもあります。

以上のように、裁判所は、原則としてきょうだい不分離の立場を採っていますが、例外的にきょうだいを分離することもあり、個別の事案ごとに最も子どもの福祉と利益に適うと考えられる形で親権者の判断をしているといえます。

 

 

協議離婚の場合の親権者

なお、協議離婚の場合は、役所に必要事項を記載した離婚届を提出すれば離婚が成立し、夫婦間の合意のみで親権者を定めることが可能です。

そのため、例えば、夫婦の合意の上で、息子の親権者は父、娘の親権者は母としたい場合には、その旨離婚届に記載をするだけで子どもごとに親権者を分けることは可能となります。

裁判の流れもっとも、たとえ協議離婚であったとしても、きょうだいを分離することで子ども達に大きな負担を与える可能性があることには変わりありません。

そのため、子ども達の親権者を決める際は、子どもの福祉を最優先に検討することを忘れないようにしてください。

 

 


親権についてよくある相談Q&A

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