交際相手が認知してくれない・・・

養育費についてよくある相談Q&A

私はまだ未成年なのですが、交際相手の子を妊娠してしまいました。

彼は認知することを拒んでおり、私と結婚することも考えていないようです。

しかし、子どもを産むことは決めていますし、養育費を支払ってもらいたいと考えています。どうしたらよいでしょうか?

弁護士の回答

この問題に弁護士がお答えします。

認知制度について

弁護士本村安宏

子を妊娠した場合、産まれてくる子と、生物学上の父親の親子関係は、法律上当然に認められるわけではありません。

なぜなら、母子関係は「分娩の事実」があるため、特に問題なく法律上も親子と認められる一方、父親が誰であるかというのは、突き詰めていくと客観的にはわかりません。

法律上の「親子関係」を認めるということは、子どもを扶養する義務があるということ、親が亡くなった場合相続が発生するということを確定するわけですので、それだけ重要なことを決めるためには、男性が自分の子であることを認める「認知」という行為が必要なのです。

そのため、男性が認知をしない場合、生物学上は子の父親であるが、法律上は父親ではない、という状況ができてしまいます。

 

男性が認知を拒んだ場合

男子が認知を拒んだとしても、裁判手続きを経ることで認知の効力を生じさせることができます(これを「強制認知」といいます。)。

①子がまだ産まれていない(胎児)の場合

子が胎児である場合でも、男性は認知をすることができます(民法783条1項、胎児認知)。

男性が認知を拒んだ場合、子が胎児であっても認知調停を申し立てることができます。

ただし、調停もあくまで話し合いですので、裁判所による事実の調査が行われたあとであっても、男子が認知を拒んだ場合、調停は不成立になります。

また、胎児の間は、「認知の訴え」(後述します。)の手段をとることができないため、子が産まれてくるまで待つ必要が出てきます。

もっとも、調停期日は申立書を提出してから通常1か月程度必要で、次回期日を設けるとなるとさらに1か月先になること、事実の調査でDNA鑑定を実施することを考えると、胎児の間に調停を申し立てたとしても、途中で子が産まれる可能性が高いです。そのため、胎児の間に認知の訴えができないとしてもそれほど心配する必要はないでしょう。

なお、胎児の間に認知調停が合意となった場合、調書には「市町村役場に胎児認知の届出をする」という内容が記載されるにとどまります。

②子が産まれた場合

前述と同様に認知調停を申し立てることができます。調停内で話合いがまとまらなかった場合、母親側から「認知の訴え」を提起することになります。

これは、産まれてきた子が、男性の子であるか、ひいては親子関係があるかどうかを裁判所が判断するものです。そのため、裁判所の判決によって、認知がなされる(法律上の親子関係が確定する。)ことになります。

もっとも、調停の段階でDNA鑑定がなされ、男性が子の生物学上の親であるかどうかはかなりの確度をもってわかります。

たとえば、間違いなく父であると鑑定結果が出る場合は

「父権肯定確率 99.999999999995%」

といった記載がなされます。

そのため、裁判所から父子関係を認めるよう説得されることが多く、実際は調停で解決することがほとんどであるといえます。

ちなみに、鑑定を行う業者は基本的に裁判所が選定しますが、鑑定費用として10万円程度を当事者で折半して負担することになります。

 

養育費について

電卓認知がなされ、男性と子の間に親子関係(父子関係)が生じれば、男性は子に対して養育費を支払う義務が生じます。

養育費の算定についてはこちらをご覧ください。

もっとも、当事者が未成年である場合、収入を得ていないことがほとんどです。

その場合は、たとえば「20歳になった月から、毎月●万円を支払う」などという形で合意をしておくことが考えらえます。

 

当事者が未成年の場合は、親権者である親の協力が必要

未成年者には、自分一人で弁護士を付けたり、調停の申立てや訴訟の提起をすることはできません。親権者である親の同意が必要です。

よく話し合って、手続きを進めていく必要があります。

 

>> 養育費について、くわしくはこちらをごらんください。

 


養育費についてよくある相談Q&A

「養育費」についてよくある相談Q&A


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