離婚した後でも年金の分割を請求できますか?

年金分割についてよくある相談Q&A

執筆者:弁護士宮崎晃

弁護士の回答

請求できます。

原則として、離婚をした日の翌日から2年を経過するまでは、年金分割の請求をすることができます。

 

離婚後の年金分割の問題点

当事務所には、年金分割について、たくさんのご相談が寄せられています。

ここでは、現場の離婚弁護士が年金分割について相談を受けている実例に基づき、離婚後の年金分割の問題点をご紹介いたします。

 

相手方が年金分割に消極的となる!?

通常は、離婚する前に、年金分割や、財産分与、慰謝料など様々な条件を取り決めて離婚します。

しかし、離婚後に年金分割等を請求する場合、相手方がなかなか応じてくれないという問題があります。

なぜならば、離婚が成立しているので、相手方が交渉に応じるインセンティブがなかったり、前向きでなかったり、することがあるからです。

そのため、協議での解決が難しい傾向にあります。

 

年金分割の審判手続が難しい

裁判官相手方が競技に応じてくれない場合、年金分割の調停を申立て、さらに話し合いが成立しない場合、年金分割の審判手続に移行します。

離婚専門の弁護士であれば、このような手続に慣れているの難しくありませんが、素人の方ですと申立ての手続が面倒だったり、難しくてわからない、という問題があります。

 

家裁の手続は時間がかかる!?

時計仮に、自分自身で年金分割の申立てができたとしても、最終的に解決するまで長期間を要する傾向です。

調停から審判に移行した場合、解決まで1年を超えることもあります。

長い期間、家裁にご自身が出席したりするのは、大変だともいます。

 

 

離婚した後の年金分割のポイント

上記の問題点を踏まえて、離婚した後の年金分割のポイントについて解説いたします。

まずは協議で実施する

年金分割は、年金分割の調停手続を申し立てることでも実施可能です。

しかし、上記のとおり、調停手続きは、裁判所という国の機関を利用するため解決までに時間を要する傾向です。

また、月に1回程度は裁判所に行く必要があるため、労力もかかりますし、平日の昼間ですので会社を休んだ場合は会社に迷惑もかかります。

そのため、まずは当事者間の協議で解決することをお勧めします。

話し合い当事者間の協議で解決できるのであれば、時間も大幅に節約できます。また、労力も調停ほどはかからないでしょう。

ただし、公証役場で手続を取る場合、年金分割の合意書を作成し、私文書の認証という手続が必要となります。

年金分割の合意書については、当事務所のホームページでもダウンロード可能ですので、ぜひご参考にされてください。

年金分割の合意書のダウンロードはこちらからどうぞ。

公証役場の手続についてはこちらからどうぞ。

もっとも、サンプルですので、あくまで参考程度にとどめて、詳しくは離婚に詳しい弁護士にご相談されることをお勧めします。

 

タイムリミットに間に合わせる

時間上記のとおり、年金分割は、離婚してから2年以内に行わなければなりません。

裁判所を利用した手続きよりも、協議の方が迅速に解決できる可能性があるためお勧めしますが、タイムリミットに間に合わせるように注意しなければなりません。

もし、相手方が協議に応じそうにないなどで、時間を要する場合、年金分割調停の申立てを行ったほうが良いでしょう。

 

清算条項がないかの確認

ご質問の事案では、先に離婚が成立しています。離婚を成立させる際、調停の場合は調停調書があるはずです。

また、協議の場合は公正証書か、離婚協議書などを作成している可能性があります。

このような場合、清算条項があると、年金分割がスムーズにいかなくなる可能性があります。

清算条項とは、簡単にいうと、「合意したあと何も請求できなくなる」条項のことです。

具体例をあげると、以下のような文章です。

「甲及び乙は、以上をもってすべて解決したものとし、今後、財産分与、慰謝料等名目の如何を問わず、相互に何らの財産上の請求をしないことを約する。」

このような条項があると、相手方から、「年金分割も請求することはできない」などの反論が想定されます。

弁護士宮崎晃これは、相手方としては、「これで離婚問題を解決できた」という気持ちで合意したのに、後から請求されて裏切られたような感情を抱くからです。

清算条項がある場合の年金分割については、年金分割の公的な性格をもつ受給権であるという理由から、請求できるという見解が有力であると考えます。

もっとも、ケース・バイ・ケースになると思われますので、詳しくは離婚に詳しい弁護士にご相談されてください。

年金分割について、詳しくはこちらを御覧ください。

 

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