親権を譲った場合、子供と一緒に生活したり、面会はできないの?

親権についてよくある相談Q&A

執筆者:弁護士宮崎晃
弁護士の回答

弁護士宮﨑晃画像可能です。

相手方と親権をめぐって対立した場合、無用な紛争を避けるために親権を相手に譲って自分が監護者となる方法もあります。

この監護者の有する監護権とは、簡単に言えば、子どもと一緒に生活することのできる権利です。

監護者となる場合、相手に養育費を支払ってもる権利もあります。

弁護士また、監護者とならなくとも、子どもに面会したり、一緒に時間を過ごしたり、文通したりすることができます。

これを面接交流と言います。

この権利は、子どもに悪影響を及ぼすような場合でない限り、制限できません。

 

親権・面会交流についての問題点

親権については、譲ってしまうと、子供に対して何も権利がなくなってしまうという誤解があります。

弁護士「親権」が「親」の「権」利と読めることから、親ではなくなってしまういうイメージがあるようです。

しかし、「親権」というのは、①身上監護権(子どもの身のまわりの世話や、しつけ、教育をすること)、②財産管理権(子ども名義の預貯金などの財産を管理すること)、そして③法定代理権(子どもが何らかの契約の当事者となる場合、子を代理して契約を締結すること)の3つに分けられます。

これらをすべて相手方に譲ったとしても、生物学上や戸籍上の「親」であることには変わりがありません。

したがって、親権をすべて相手方に譲っても、親として、子どもとの面会交流が認められています。

また、上記3つを分属させることも法的には可能です。

身上監護権のみを自分に残し、その他の親権を相手方に渡すこともできます。

親権について、くわしくはこちらをごらんください。

 

 

面会交流をうまく実施するための3つのポイント

面会交流の重要性を理解してもらう

児童のイメージ画像面会交流は、子供の健やかな成長のために必要不可欠な制度です。

ところが、面会交流がうまく実施されていないケースが散見されます。

このような面会交流がうまくいかない原因として多いのが、監護親(通常は母親側)が面会交流に対して消極的であることです。

離婚した夫婦ですので、双方とも、相手方に対して悪い感情を持っていることが多いのですが、夫婦の問題と親子の問題は切り分けて考えるべきです。

子どもにとっては、離婚しても、親子関係に極力変化を生じさせないようにすべきです。そのためには、非監護親との積極的な面会交流の実現が不可欠です。

そのような面会交流の重要性を相手方に理解してもらうことが重要です。

 

監護親に配慮する

親子のイメージ画像次に、監護親(通常は母親)にも十分配慮すべきです。

例えば、面会交流の日程や場所について、監護親側から要望がある場合、可能な限り受け入れた方が良い結果を招くと思われます。

監護親は、実際に子どもを監護しており、学校行事や子どもの関心事などについて一番把握しています。

その監護親から提示される日程や場所等については、可能な限り、応じたほうが良いと思われます。

非監護親は、面会交流を制限されているような感覚になることもあります。

しかし、面会交流がこじれると、再開が困難となります。

日本の家庭裁判所は、欧米と異なり、監護親が面会交流に応じなくても、強制的に合わせるような手段には出ないのが通常です。

そのため、よほど理不尽な要望でなければ、極力、監護親の提案には耳を傾けるようにした方が無難です。

 

面会交流のルールを守る

面会交流充実した面会交流を実現するためには、父親、母親双方の協力が必要です。

例えば、「相手方の悪口を子供の前で言う」ことは絶対に止めるべきです。

むしろ、監護親は、非監護親の良い面を口にするように心がけるべきです。

その他、監護親側としてのルールは以下の3つなどが記載されています。

監護親側としてのルール

・子どもの様子を相手に伝えるようにする
・子どもが面会交流に出かけるときは笑顔で見送る
・子どもが「会いたくない」というときはその理由をよく聞くようにする

このような面会交流のルールをまとめたものが家庭裁判所が発行している「面会交流のしおり」です。

当事務所のホームページからダウンロード可能ですので、ぜひ、参考にされてください。

 

面会交流のしおりはこちらからどうぞ

 
面会交流でお悩みの方は、ぜひこちらもごらんください。

 

 


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