面会交流とは?【弁護士が解説】 

執筆者
弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士。
離婚分野に注力し、事務所全体の離婚・男女問題の相談件数は年間700件を超える。(2019年実績)

掲載日:2016年6月23日|最終更新日:2020年1月28日

面会交流とは?

子供と遊ぶお父さんのイメージイラスト面会交流とは、離婚の際に、親権者とならず、子を監護していない親が子どもと会うなどして交流することです。

離婚問題を扱う中で様々な点が問題となりますが、とりわけ面会交流は対立が激しくなって争いになることもしばしばあります。

離婚は夫婦の問題ですが、子どもにとっては両親であることに変わりはありません。

そのため、子どもに関する取り決めをする際には、子どものことを第一に考えて冷静な話し合いをすることが望ましいのは言うまでもありませんし、誰もが理解していることだと思います。

夫婦喧嘩のイメージイラストしかし、夫婦が離婚する多くのケースではお互いの感情的対立が激しくなるため、できる限り相手の要求には応じないという雰囲気になりがちです。

そして、その感情的対立の中に面会交流も巻き込まれてしまうのです。

具体的には、例えば、監護親は、相手方(非監護親)ができる限り子どもと会う機会を減らしたいと考え、非監護親はできる限り子どもと会いたいと考えることで、双方の意向の違いから対立が生じます。

たしかに、離婚に際して夫婦が対立することが多いのは事実です。

しかし、面会交流は、子どもが非監護親と交流する機会を設けることで、子どもの健やかな成長につながるという考え方から実施されるものです。

考える子供のイメージイラスト実際、家庭裁判所は、面会交流は、特段の事情がなければ実施するべきだという考え方で動いているように感じます。

したがいまして、離婚条件の中の面会交流を考える際には、子どもの福祉・利益に資するのは何かという視点で考えることが、とても重要になります。

当事務所には、面会交流に関する多くのご相談が寄せられています。

面会交流についてのよくあるご相談例を紹介しますので、参考にされてください。

 

 

面会交流は義務?

子どもと同居している親(多くは母親)から多いご質問は、「面会交流に応じる義務がありますか?」というものです。

離婚を決意する状況は、相手に対して、悪感情を持っている場合がほとんどです。

したがって、できれば、相手に子どもを会わせたくない、と考えるのは自然なことだと考えられます。

しかし、上記のとおり、面会交流についての家裁の考え方は、「基本的に会わせるべき」です。

したがって、正当な理由なく面会交流に応じないと、面会交流を命ずる決定(判決や審判)が出ることが想定されます。

また、あまり面会交流に消極的だと、親権者として不適格と判断されるおそれがあります。

このようなことから、基本的には面会交流に応じるべきです。

ただ、相手がDV加害者などの場合、面会交流を制限できる可能性があります。

DV夫との面会交流について、くわしくはこちらのページをご覧ください。

 

なお、面会交流について、応じるのは仕方がないにしても、相手と電話などで話したくない、という方が多くいらっしゃいます。

このような場合、メールやLINEなどで面会交流の調整をするという方法もあります。

面会交流で、相手とやり取りしたくない場合の対策については、こちらのページもご覧ください。

 

 

面会交流がストレスになる場合

では、DVまでの事案ではなくても、監護親が面会交流に対して、極度のストレスを抱えている場合はどうでしょうか。

ストレスの程度にもよりますが、母親側の事情だけでは、基本的に面会交流は制限できないと考えられます。

ただし、状況によっては面会交流が認められない場合もありますので、詳しくは専門家にご相談されるとよいでしょう。

なお、面会交流が認められない場合について、くわしくはこちらのページをご覧ください。

また、ストレスを軽減する方法として、直接的な面会交流ばかりではなく、間接的な面会交流を取り入れるという方法もあります。

これは、子どもと直接会うのではなく、電話させるなどして、実施する方法です。

面会交流の間接的な実施方法について、くわしくはこちらのページをご覧ください。

 

 

頻度はどの程度が適正?

面会交流は基本的に実施すべきとして、次に、その頻度をどの程度にすべきかが問題となります。

これについては、絶対的な答えはありません。

まずは当事者同士で話し合って決めることが可能であればそれが一番です。

例えば、父親側が面会交流を積極的に希望しており、子どもと同居している母親側も抵抗感がなければ、週1回などの高頻度の開催でも大丈夫です。

逆に、母親側にある程度の抵抗感がある場合、月1回などとなるでしょう。

ただし、大切なことは、子ども視点で、どの程度が子どもに望ましいか、を検討すべきです。

子どもが面会交流を望んでいれば、本来は「子どもが会いたいときに自由に会える」方がベストです。

また、頻度を変更することもあります。

例えば、離婚や別居して間もない頃は、子どもの不安や混乱を払拭するために、高頻度で、しだいに回数を少なくするなどの方法があります。

 

 

幼児との面会交流のポイント

子どもが幼児の場合、面会交流では、次のような問題が見受けられます。

  • 子ども自身の意向が確認できない
  • 母親が常に付き添っている必要がある
  • 長時間の面会交流が難しい(宿泊付きは不可能)
  • 交流する場所が限られる

幼児、特に乳幼児の面会交流については、このような特殊性があるため、父親、母親の双方とも、相手に対する配慮が重要となります。

幼児との面会交流については、こちらのページもご覧ください。

 

 

面会交流は何歳まで?

面会交流を実施すべき時期について、特に決まりはありません。

例えば、一つの考え方として、未成年の間という場合もあります。

しかし、子どもはある程度の年齢になると、自我が形成され、自分自身の意見を言えるようになります。

また、中学校、高校へと進学するに連れ、部活や友人との付き合いも忙しくなってきます。

したがって、実際に面会交流でもめるのは、小学生くらいまでで、中学、高校となると、子どもの自由意志に任せる、というケースが多いです。

 

 

子どもが拒否した場合はどうする?

子ども自身が面会交流に消極的な場合、面会交流を実施すべきかが問題となります。

上記のとおり、子どもはある程度の年齢になると、自我が形成され、自分自身の意見を言えるようになります。

そのため、子どもが高校生くらいになって、自分の意見として、「会いたくない」と言っているようであれば、基本的にその考えを尊重すべきであり、無理矢理会わせることはできないでしょう。

しかし、幼児や小学校低学年くらいまでは、真意ではなく、面会交流に消極的になってしまうことがあります。

例えば、同居している親が相手に対して悪感情を持っている場合です。

このようなケースでは、子どもが同居親の考えに影響を受けて、面会交流に消極的になってしまうことがあります。

この場合、面会交流を制限するのではなく、同居親に面会交流の基本的なルールを守ってもらうなどの対応が必要となります。

 

 

面会交流のルール

弁護士面会交流を円滑に実施していくためには、双方が面会交流のルールを遵守することが重要です。

面会交流のルールとは、例えば、相手の悪口を子どもの前で言わない、受け渡しの時間をきちんと守る、などです。

特に、面会交流を実施してすぐは、相手への不信感などがあります。

そのため、ルールを守って、相手の安心感を得ることが重要です。

相手に安心してもらうことができれば、面会交流のさらなる充実が期待できます。

また、同居親にしても、養育費の増額など、有利な離婚条件に繋がる可能性もあります。

面会交流のルールについて、くわしくはこちらのページをご覧ください。

 

 

祖父母との面会交流

おじいちゃんとおばあちゃんにとって、孫はとても可愛いものです。

そのため、親だけではなく、祖父母と孫との面会交流が認められないか、というご質問も多くあります。

面会交流は、法律上、親にのみ認められる権利です。

したがって、離婚調停や離婚裁判の中で、祖父母を当事者として面会交流を認めることは難しいと考えられます。

しかし、祖父母が孫との交流を求めることは心情的には十分理解できます。

そのため、当事務所では、裁判所を通さず、交渉の中で、相手に祖父母の面会交流を求めるというサポートを行っています。

また、実際に、祖父母の面会交流について、離婚協議書や公正証書で締結した事例もあります。

 

 

再婚したらどうなる?

離婚して親権を取得した親が第三者と再婚することがあります。

この場合、再婚を機に面会交流に応じない、というご相談がとても多いです。

これは、子どもに「再婚相手のことを実の親のように考えてほしい」という感情が理由にあるようです。

つまり、子どもに非監護親のことを忘れてもらうために、接触を断つということです。

または、再婚相手に気を使ってという場合もあります。

すなわち、再婚相手の中には、自分の奥さんや養子縁組した子どもが面会交流で、元夫(または実の父親)と会っていることを快く思わない方がいます。

このような相手に不快な思いをさせないように、面会交流を止めたい、と考えるケースもあります。

いずれにせよ、この再婚した場合の面会交流に関する問題は、子どもがまだ小さい場合が多い傾向です。

面会交流については、上記のとおり、子どもにとって望ましいか否かで判断すべきです。

ただ、何が望ましいかは一概には言えず、個別具体的な状況において判断するしかありません。

 

 

面会交流のまとめ

以上、面会交流について、詳しく解説しましたが、いかがだったでしょうか。

面会交流は、子どもの将来に大きな影響を与えるため、実施の是非、実施する場合はその頻度、方法等について、適切に判断する必要があります。

そのため、可能であれば、面会交流に精通した専門家のサポートを受けながら、慎重に進めていかれることをお勧めいたします。

当事務所の離婚事件チームは、離婚事件に注力する弁護士等で構成される専門チームであり、面会交流についても強力にサポートしています。

面会交流についてお困りの方は、一人で悩まずに、当事務所まで、お気軽にご相談ください。

ご相談の流れは、こちらからどうぞ。

面会交流のサポートについて、くわしくはこちらのページをご覧ください。

 

 

面会交流
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弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士。
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