相手方が協議や調停、訴訟に応じない場合、どうしたらいいですか?

悩む主婦のイメージイラスト現在別居していますが、相手方が協議に一切応じません。

このままでは、離婚調停や離婚訴訟にも一切応じないのではないかと不安です。

相手方がこのまま無視し続けた場合、手続は進まないのでしょうか。

 

相手方が手続を無視している場合には、裁判所が相手方に不利な判断を行います。
したがって、手続自体は進みますので、ご安心ください。

この問題について、当事務所の弁護士が解説いたします。

 

協議が進まない場合は調停へ

相手方が協議に応じようとしないという理由で、当事務所にご相談に来られる方は多いです。

このような場合、弁護士が代理人につくことで相手方との協議が進むことは少なくありません。
弁護士が代理人につくと、協議を継続し、協議が合意に達しない場合には調停に進むという流れで手続は進んでいきます。

もっとも、弁護士が代理人についたとしても、相手方が頑なに交渉を拒むこともありえます。
その場合は、弁護士は、訴訟を見越しつつ、調停を申し立てます。

ここで、調停ではなく、いきなり訴訟を提起する方が早いのではないかと思われる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、離婚訴訟は調停前置主義を採用しているため、まずは調停を申立てる必要があります。

 

裁判のイメージイラスト調停を申し立てると、裁判所から呼び出しがあります。
弁護士からの協議の申入れに応じなかった相手方でも、裁判所からの呼び出しには応じるということがあります。

相手方が調停に出頭した場合には、通常の調停手続の流れで手続が進みます。

 

調停にも応じない場合には訴訟へ

裁判の流れのイメージイラストでは、相手方が調停の呼び出しを無視した場合、どうなるのでしょうか。
この場合、弁護士は、離婚調停を早く不成立にするよう裁判所に促し、そのうえで、離婚訴訟を提起します。
離婚訴訟になった場合には、相手方にも弁護士がつくことがほとんどですから、双方の弁護士が代理人となったうえで、主張を戦わせる形で手続が進みます。

 

一方で、訴訟になっても、相手方が完全に無視した場合、どうなるのでしょうか。
一般の民事訴訟の場合には、相手方が不出頭の場合、擬制自白という制度がとられています。
したがって、初回期日に相手方である被告が答弁書を提出しなかった場合、原告の全面勝訴になります。

もっとも、離婚事件は人事訴訟ですから、相手方である被告が答弁書を出さずに欠席したからといって、すぐに離婚判決が出せるというわけではありません。
人事訴訟法19条1項は、民事訴訟法159条1項の擬制自白の適用を排除しているからです。
擬制自白の適用がない以上は、立証をしなければなりません。
立証とは、簡単にいえば、証拠を提出して主張が正しいことを裁判所に分かってもらう手続のことです。

 

お困りの方は弁護士へご相談ください

弁護士このように、離婚訴訟で相手方が答弁書を提出せずに欠席した場合には、立証を経たうえで、結審後に判決が出されるという流れになります。

立証が必要といっても、相手方が争っていない場合には、こちらの主張に沿った判決がでると考えておいて良いでしょう。

以上のとおり、相手方が手続を無視している場合でも、手続を進める方法は準備されていますので、ご安心ください。

相手方が不誠実な対応をとり、手続が進まないとお悩みの方は、離婚問題に詳しい当事務所の弁護士にご相談ください。

弁護士への相談はこちらからどうぞ

 

相手方が協議等に応じない場合の問題点

相手方が協議等に応じない場合、以下の2つの問題点があります。

①長期化する

カレンダー相手方が協議に応じず、離婚調停へ移行した場合、ケースにもよりますが、手続に半年から1年程度を要する可能性があります。

また、離婚調停が成立せず、離婚訴訟へ移行した場合、判決までは1年以上の長期間を要する可能性があります。

したがって、離婚協議、離婚調停でまとまらずに最終的に離婚裁判となった場合、解決までに数年間を要することとなります。

長期化するということは、それだけの期間、ストレスがかかることが予想されます。

また、それだけ再出発が遅れてしまうので、重大な問題といえます。

②経済的な負担が増加する

離婚調停や離婚訴訟は弁護士にとっても労力がかかってきますので、通常、弁護士費用が高額化します。

また、婚姻費用の支払い義務者(通常は夫側)の場合、離婚成立が長期化することで、婚姻費用の支払総額が増加していまします。

 

【当事務所の代理交渉サポートで解決した事例の一部】

頑なに離婚を拒む妻を説得し、弁護士が付き添って離婚届の提出までをサポートし離婚に導いた事例

将来の生活への不安から離婚に消極的な妻との熟年離婚を成立させた夫Bさんの事例

頑なに離婚に応じない妻に離婚を応じさせた医師Sさんの事例

 

※あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

 

相手方を協議に応じさせる3つのポイント

協議に応じてくれない相手方の考えを代えるということは、基本的には難しいと考えられます。

そのような困難な状況でも、協議に応じてもらう可能性を上げるための工夫について、次にご紹介します。

①手紙を送付する

メールやFAXなどのイメージイラスト離婚協議のために、相手方に電話しても出ない場合や、協議はできるけど相手方が離婚に応じてくれない場合、手紙を送付して見るという方法があります。

手紙は、「なぜ離婚したいのか」について、できるだけくわしく書くのがポイントです。

また、抽象的な表現を避けて、具体的な事実について記載すると説得力が増します。

さらに、できればワープロではなく、手書きのものがよいと思います。

手紙は、離婚の意志が強固であって、翻意する可能性がないことを相手方に印象づける可能性があります。

そのため、相手方が修復の見込みが無いことを理解してくれるかもしれません。

②離婚調停等のデメリットを説明する

離婚調停や離婚訴訟を経験したことがない方は、手続が長期間に及ぶことや労力についてピンと来ないと思われます。

また、協議離婚と異なり、調停や裁判の場合、戸籍に「離婚の調停成立」「離婚の裁判確定」などの記載がされてしまいます。

そのため、調停や訴訟のデメリットを相手方に説明して、できる限り、協議で解決した方が当事者のためであることを伝えてみるという方法が考えられます。

③早期解決の特典を提案する

弁護士宮崎晃上記のとおり、調停や訴訟は解決までに長期間を要します。

そのため、協議離婚に相手方が応じてくれるのであれば、相手方に有利な条件を提示することも検討してよいでしょう。

例えば、本来、裁判であれば、100万円の財産分与の支払い義務が認められるような事案で、仮に協議で早期に解決できるのであれば、「150万円を財産分与する」などの提案です。

相手方に対して、早期解決のインセンティブをもたせることで、円満解決できる可能性があります。

この場合、注意しなければならないのは、上記のような提案は、「協議離婚の場合を前提とすること」「調停や訴訟で解決が遅れた場合は提案を白紙撤回して通常の裁判基準での解決を求めること」を明確に伝えておくことです。

あくまで早期解決を前提としていることを伝えておかないと、裁判になったとき、相手方から、「もともと150万円の提案があったのだから、裁判でも150万円が認められるべきだ」などと主張される可能性があります。

 

離婚が認められるかについてお悩みの方は、ぜひこちらをごらんください。

 

 


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