家庭内別居中の妻からの婚姻費用請求を減額した夫Eさんの事例

ご相談者Eさん (大牟田)
職業:公務員
世帯年収:900万円
婚姻期間:25年
解決までの期間:1年
解決方法:調停
子どもあり (3人)
離婚を切り出した

相手:40代パート

サポート無 サポート有 減額利益
離婚 ×
親権  ×
財産分与 2000万円  800万円  1200万円
婚姻費用 月額18万円 月額8万円 月額10万円
年金分割 50% 40% 10%

 

 

状況

Eさんは、25年前に妻と結婚し、3人の子どもがいました。子どもは、上の子が大学生、下の子2人が高校生です。
しかし、妻の行き過ぎた宗教活動や、浪費問題から夫婦関係が悪化し、5年ほど前から家庭内別居の状況にありました。妻は、自分が信仰している宗教に数百万円を寄付したり、知人を無理に誘ったりしていたました。そのためEさんは妻に対して強い不信感を持っていました。3年ほど前、Eさんは、妻に離婚調停を申し立てましたが、妻が離婚に応じませんでした。
Eさんは自宅の2階で生活し、妻は1階で生活していました。また、Eさんは自分の食事は自分で作り、洗濯なども自分で行っていました。子ども達も離婚しても当然という様子でした。
Eさんは、これ以上、妻との共同生活に耐えられず、弁護士に相談しました。

弁護士の関わり

弁護士は、妻に離婚協議を申し入れました。すると、妻も弁護士を代理人として選任しました。そこで、弁護士は妻側の代理人と面談し協議を開始しました。そして、子ども達の親権を主張しました。
ところが、妻側の代理人は、Eさんの受け取る退職金の2分の1等、合計2000万円を要求してきました。また、親権についても譲らないと主張してきたため、交渉は難航しました。さらに、妻側は、婚姻費用として月額18万円を求めてきました。
そのため、弁護士は離婚調停を申し立てました。
調停では、婚姻費用の適正額としては、月額17万円程度が適切であると調停委員が説得してきました。
しかし、Eさんは、子ども達の学費や生活費を全額負担していました。そこで、弁護士は、本件は実質、妻1人の婚姻費用の額を算定するものであると主張し、婚姻費用の適正額は8万円であると反論しました。
その結果、調停委員もこちら側の主張を認め、月額8万円の支払い義務のみ認められました。

補足

婚姻費用とは、離婚が成立するまでの間、支払わなければならない生活費のことです。

たとえ別居していても、収入が高い方は低い方に支払わなければなりません。

この婚姻費用は、夫婦双方の年収を基に算定します。実務上、婚姻費用の算定には、算定表という早見表が使用されます。

婚姻費用の算定について、くわしくはこちらをごらんください。

 

本件では、確かに、夫婦双方の年収と子どもが3人であったことからすれば、婚姻費用の適正額は月額17万円程度となる事案でした。調停委員は、形式的に判断し、当初、17万円を支払うよう説得してきました。
しかし、本件では、Eさんが子ども達と同居しており、かつ、子ども達の学費等生活費をすべて負担しているという状況でした。したがって、調停委員会の和解案は不適切なものでした。

 

この事例の離婚に関する説明は、こちらをごらんください。

この事例の親権に関する説明は、こちらをごらんください。

この事例の財産分与に関する説明は、こちらをごらんください。

この事例の年金分割に関する説明は、こちらをごらんください。

 

 



※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。




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