離婚協議中に子の監護者が数回変更になったKさんの事例

ご相談者Kさん (福岡市東区)
職業:パート
世帯年収:700万円
婚姻期間:約10年
解決までの期間:3年
解決方法:調停
子どもあり (小学生の息子)
離婚を切り出した

相手:50代個人事業主

サポート無 サポート有 利益
離婚 成立 成立
親権 争いあり
養育費 0円 小学生の間:4万円
中学生以降:6万円
月額
4~6万円
の増額
面会交流
財産分与 解決金
310万円
310万円
の増額
慰謝料 0円 同上 同上
年金分割
婚姻費用 0円 月額
6万4000円~
13万円
月額
6万4000円~
13万円の増額

 

状況

Kさんは、平成18年に夫と結婚し、平成19年に息子が生まれました。

同居中、Kさんは夫の事業を手伝うなど、夫婦仲は決して悪くはありませんでしたが、ある日、夫が急に離婚をしたいと言い出しました。

夫の言動が怪しいと思ったKさんは、夫にはすぐには離婚に応じられない旨伝え、調査会社に夫の浮気調査を依頼することにしました。

調査の結果、夫は、風俗店に勤務している女性と不貞関係にあることが発覚しました。

そこで、Kさんは、夫との離婚を決意し、小学生になる息子を連れて自宅を出て行き別居を開始しました。

また、養育費や財産分与、慰謝料等の離婚条件を決めるため、弁護士に対し離婚協議の依頼をされました。

 

弁護士の関わり

Kさんからのご依頼を受け、弁護士はすぐに相手方に対し協議離婚申入書を送付しました。
すると、相手方もすぐに弁護士を立ててきましたが、相手方は離婚を望んでいないのでKさんに離婚を考え直してほしいとの回答でした。

そもそも夫が離婚をしたいと言い出したのであり、なぜ夫が離婚を拒否するようになったのかはわかりませんが、Kさんとしては離婚を考え直すつもりは一切ありませんでした。

そこで、相手方に対し、離婚条件について検討するよう求めましたが、夫は不貞行為を一切認めず、また婚姻費用の支払も十分ではありませんでした。そこで、弁護士は、離婚及び婚姻費用について調停を申し立てました。

婚姻費用については、夫は持病の影響で売上げが下がった等の主張をしていました。また、調停継続中に、息子の監護者がKさんから夫に変わったということがありました。

Kさんの監護に何ら問題はありませんでしたが、息子が転校後の学校でうまくなじめず、転校前の学校に戻りたいと希望していたからでした。
Kさんとしては、息子の強い希望は叶えてあげたいと考えており、その後親権を獲得できる可能性が低くなることを承知の上で、息子を夫の監護下に置くことに同意しました。

その結果、今後夫が息子を監護していくことを前提に、夫がKさんに対し月額6万4000円を支払う旨の審判が出ました。

 

 

他方で、離婚については、夫が不貞行為を認めなかったこともあり調停が長引き、最終的には調停は不成立となりました。

しかしながら、その後離婚訴訟の準備をしていたところ、再び息子がKさんの下に戻りたいと言うようになりました。

Kさんは息子から、夫の帰宅時間が遅い等生活環境があまり良くないとは聞いていましたが、一番大きなきっかけになったのは息子が夫から不合理に怒鳴られたことでした。

息子の強い希望を受け、再び息子はKさんが監護することになりました。

そこで、弁護士は、訴訟の準備と並行して、婚姻費用の増額調停を申し立てることにしました。

夫側は収入の減少等を主張していましたが、一定の増額はやむを得ないとして最終的には調停での解決ができました。

そして、婚姻費用の増額調停から相手方の弁護士が変わったこともあり、離婚について、再度協議での解決ができないか相手方代理人に打診をしました。夫は、裁判所が審判で決めたことでも守らないことがあり、訴訟で白黒つけるよりも、出来る限り夫も納得する形での解決を図ったほうが有益であると考えたからです。

裁判Kさんとしても、早期解決できるのであれば金銭的に大幅な譲歩が可能とのことでした。
そこで、弁護士は夫の要求踏まえた上で、解決金310万円の支払で慰謝料や財産分与を解決することを相手方に提案しました。
また、解決金310万円で解決する条件として、相手方弁護士が合意成立前に事前に夫から解決金を預っておくことを希望しました。

最終的に、相手方は、養育費や解決金についてのこちらの提案を受け入れ、公正証書作成の上、協議での離婚が成立しました。

 

補足

本件のメインの争点について解説します。

婚姻費用について

婚姻費用とは、婚姻共同生活を営む上で必要な一切の費用をいい、いわゆる生活費にあたります。

婚姻費用の適正額は、夫婦双方の収入を踏まえて算出され、適正額算出の際には夫婦のどちらが子の監護をしているのかが重要な要素となります。
そして、一度婚姻費用の適正額が定められたとしても、収入の大幅な変動や子の監護者の変動等があった場合、これらは婚姻費用の増額・減額事由になり得、婚姻費用の増額・減額請求をすることができます。

本事例では、一旦夫を監護者とすることを前提に婚姻費用の取決めがなされ、その後に監護者がKさんに変更になったことから婚姻費用の増額請求をし、裁判所としても増額請求が認められる旨の見解を示してくれていました。

しかしながら、婚姻費用の増額・減額請求については、多少の事情の変化があっても必ずしも増額・減額請求が認められるわけではなく、弁護士であっても判断に迷うようなケースもあります。

そのため、婚姻費用の減額・増額請求について迷われている方は、まずは専門家に相談されることをお勧めいたします。

 

関連記事:
婚姻費用はいくらか?(https://www.fukuoka-ricon-law.jp/50008/)

 

本事例のように、一度調停が不成立になった後でも、些細なことがきっかけで協議での離婚が成立することがあります。

また、訴訟で勝つことが必ずしも最善の結果になるとは限らず、どのような解決が依頼者にとって一番有益なのかは、全ての経緯を踏まえ都度検討していく必要があります。

当事務所の離婚弁護士は、離婚に関し多数の解決実績を持ち、その分様々な解決方法を模索し、ご提案することが可能です。
離婚についてお悩みの方は是非一度当事務所の離婚弁護士に相談されてみてはいかがでしょうか。

 

 



※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。




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